第130回研究会「調査という介入:災害研究でフィールドに入って考えること」のご案内
人間・環境学に関する研究では、しばしば地域や施設などのフィールドに入って調査が行なわれる。観察者と観察対象とが明確に区別される自然科学とは異なり、人間や社会に関わる我々の研究は研究者と研究対象者が互いに何らかの影響を与え合っている。したがって、社会実験やワークショップといった明確な形をとらずとも、研究者がフィールドに入ること自体が「介入」としての意味をもつことを自覚しておく必要がある。
調査によって対象者に肉体的または精神的負担がかかる現象は「調査公害」と呼ばれ、大規模災害などのたびに社会問題となっている。東日本大震災の被災地では、震災直後、住民のポストに多くの調査用紙が投函され、同じような質問が繰り返される状況があったという。また、調査をやりっぱなしで成果が対象者に還元されていない場合も多い。こうした行為は調査に対する拒否反応を引き起こし、研究の質低下につながる恐れがある。
本研究会では、災害に関する研究を行なう若手研究者3名がいかに自身のフィールドに入り、どのように向き合っているかをそれぞれの工夫や悩みを交えて報告する。そして、社会心理学の観点から福島県で継続的に研究活動に携わり調査公害について詳しい小林智之氏に講演をいただく。研究を行なううえで当然のマナーについて今一度確認するとともに、研究者がフィールドに介入することで研究の深度がどう増すかについて議論したい。
記
■日時:2025年12月27日(土)14時00分〜17時00分(受付13時30分より)
■開催形式:ハイブリッド(オンライン&対面)
□オンライン:ZOOMURLは申し込まれた方にお知らせします。
□対面会場:法政大学市谷田町校舎 T413講義室(東京都新宿区市谷田町2-33)
※市谷田町校舎は高層棟のあるキャンパスとは異なりますのでご注意ください。
https://maps.app.goo.gl/gu7vh73sKzQXUgYN7
https://civil.ws.hosei.ac.jp/wp/access/
■資料代:会員・学生(修士課程・博士前期課程まで)1、000円、非会員2、000円
※参加登録時に資料代を支払う必要があります。
※キャンセルに要する資料代は参加登録者側の負担とします。
■プログラム
□司会:岩佐明彦(法政大学)
□主旨説明:諫川輝之(東京都市大学)
□話題提供:
「災害時の避難行動研究においてフィールドで気づいたこと」(諫川輝之 東京都市大学)
「調査手法の変化:居住と支援の現場から」(須沢栞 東海大学)
「フィールドからデスクへ:書くことで問い直す」(坪内健 北海道大学)
□講演:
「災害時の調査公害を考える」(小林智之 関西学院大学)
■スケジュール
13:30~ 開場
14:00~ 開会挨拶と主旨説明
14:10~ 話題提供(3件)
15:00~ 講演
16:00~ 全体討論
17:00 閉会
■参加方法:期日が近くなりましたらオンライン参加のZoomアドレスや参加方法の詳細を連絡しますので確実に連絡が取れるメールアドレスを申込時にご記入ください。
■申込方法:Peatixサイト(https://mera130kai-kenkyukai.peatix.com)で参加登録フォームに必要事項を入力してください。
締め切り:12月27日(土)13時30分
※参加申し込み及び参加費の支払いについて
- 事務局負担軽減及び参加費の管理を行うためPeatixサイト(https://mera.peatix.com)を利用します。そのため下記の点にご協力をお願い申し上げます。
- Peatixの使用をご希望しない場合、メール (mera@arch.eng.osaka-u.ac.jp)にて参加申し込みをしてください。お申し込みをいただいた後、振り込み先をお伝えします。
- Peatixについては下記のアドレスを参照ください。
参加者ガイド:https://help-attendee.peatix.com/ja-JP/support/solutions/articles/44001821734-【初めてご利用される参加者様向け】peatixご利用の流れ - 参加申し込みをする際に、Peatixアカウントを作成するか、Twitter/Facebook/Google/Appleアカウントでログインしてください。お申し込み完了後、アカウントにチケットが発行されます。
- 参加費の支払いはクレジットカード・コンビニ/ATM払い・Paypalからお選びください。
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