第114回研究会 「団地が積み重ねてきた経験〜時代のパイロットモデルから社会の受け皿へ〜」のご案内
団地。この言葉自体はもともと「集団地住宅」の略称である。しかし、私たちが団地という言葉を耳にするとき何を思い浮かべるだろうか。おそらく、それは単なる住宅の物理的な形式ではないだろう。例えば、団地内の公園で友達と遊んだ楽しい記憶を思い出す人もいるし、独居高齢者の孤独死の問題を憂慮する人もいる。その時代その時代において、団地は人々の様々なイメージや価値観を投影し、またそれらを生み出してきた。団地は、半世紀以上にわたって実に濃厚な社会的な経験を積み重ねてきている。
本研究会では、団地がこれまでの歴史を通じて社会から求められた期待、時代に追従するかたちで変容してきた団地の社会的な役割に焦点を当てる。
まず、小正茂樹氏から、大規模な団地ストックを抱えるオーナーの立場から、今日の団地のニーズや現代的な展開の可能性、URの最新の取り組みや挑戦を紹介いただく。続いて、祐成保志氏より、団地をめぐる制度・政策の経緯や社会情勢と住宅供給の関係について概観していただく。そして、当委員会メンバーである小池高史氏からは、著書『「団地族」のいま』の内容を中心に、公団団地に暮らす人々の今日の生き様と課題のリアリティに迫っていただく。討論では、社会階層、同質性/ホモジニアス、エスニシティ、包摂/インクルージョン、共生などがキーワードとなろう。これら学際的なレビューと議論を踏まえ、人間-環境学の見地から期待する団地の未来についても展望したい。
□日時:2018年2月17日(土)14時30分〜17時30分(受付14:00より)
□場所:法政大学市谷田町校舎(詳細な講義室は当日に玄関にてご案内します)
□参加費:会員・学生1,000円、一般2,000円
□プログラム
主旨説明:
- 森傑(北海道大学)
話題提供:
- 小正茂樹(UR都市機構西日本支社)
- 祐成保志(東京大学)
- 小池高史(九州産業大学)
討論:
- 話題提供者(前掲3名)
- 南博文(九州大学)
- 小松尚(名古屋大学)
モデレーター:
- 岩佐明彦(法政大学)
記録:
- 野村理恵(北海道大学)
□アクセスマップ
- 法政大学市谷田町校舎(詳細な講義室は当日に玄関にてご案内します)
- 東京都新宿区市谷田町2-33
- http://www.design.hosei.ac.jp/archi/?page_id=105
- ※2016年のMERA大会会場と異なりますのでご注意ください(今回は外堀の対岸です)
□交通アクセス:
- JR市ヶ谷駅下車・徒歩5分、JR飯田橋駅・徒歩10分
- 東京メトロ 有楽町線/南北線 出口5番
- 都営新宿線 市ヶ谷駅出口1番から
参加申込み
2018年2月13日(火)夕方5時までに、以下よりお申し込み下さい(受付は終了しました)。